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犬が一緒に寝たがるのは、その多くが「安心したい」「そばにいたい」という、信頼と愛情の表れです。ぴったりくっついて眠る姿は、たまらなく愛おしいもの。ただ、衛生面や、小さな子の事故など、知っておきたい注意点もあります。犬が一緒に寝たがる理由と、安全に添い寝するためのポイントを解説します。
犬が一緒に寝たがる理由と隠れた心理
犬が一緒に寝たがる背景にあるのは、安心感・におい・あたたかさ・甘えといった、いくつかの気持ち。
- 安心したい…群れで、身を寄せ合って眠っていた名残とも。信頼する相手のそばは、いちばん安心できる場所です
- 飼い主のにおいで落ち着く…大好きな人のにおいに包まれると、リラックスできます
- あたたかい…とくに、小型犬や短毛の犬種、子犬・老犬は、体温を保つのが苦手で、ぬくもりを求めます
- 甘え・愛情…単純に、そばにいたい、くっつきたい、という気持ち
- 狭い場所が落ち着く…布団の中のような、囲まれた空間は、巣穴のようで安心します
よく「一緒に寝ると、犬が飼い主を下に見る」「わがままになる」と言われることがありますが、これは古い考え方で、いまの犬の行動学では否定的にとらえられています。一緒に寝たがるのは、あなたを「下に見ている」のではなく、「大好きで、安心できるから」。あたたかい気持ちで受け止めてあげてください。なお、犬が仰向け(へそ天)で寝る理由など、眠り方にはその子の個性もあらわれます。
寝る位置でわかる気持ちは本当か
寝る位置でわかる犬の気持ちは、あくまで一説で、科学的に証明されたものではないというのが実際のところ。位置ごとの気持ちは犬がくっついて寝る理由でも紹介していますが、たとえば次のように言われます。
- 枕元・顔の近く…あなたを近くで感じたい、見守りたい気持ちの表れ、とも
- 足元…安心しつつ、さっと動ける、ほどよい距離感を好む、とも
- 背中合わせ・くっつく…深い信頼や、甘えの気持ち、とも
ただし、これらは「一説」であって、はっきり証明されたものではありません。実際には、単に「その場所が涼しい・暖かい」「落ち着く」といった、快適さで選んでいることも多いもの。占いのように決めつけず、「そういう見方もあるんだな」と、楽しむくらいがちょうどよいでしょう。大切なのは、位置よりも、愛犬が安心して眠れているかどうかです。

うちの子は、季節で寝る位置が変わります。冬は、私の脇にぴったりくっついて、夏は、少し離れた足元でのびのび。「気持ちのあらわれ」というより、「そのとき快適な場所」を選んでいるだけみたい(笑)。でも、どこで寝ていても、そばで安心して眠ってくれるのが、いちばん嬉しいなと感じています。
犬と一緒に寝るときの安全・衛生の注意点
犬と一緒に寝るときに気をつけたいのは、下敷きや落下の事故、衛生面、アレルギー、飼い主の睡眠の4点。安全に楽しむために、押さえておきましょう。
- 下敷き・落下の事故…とくに気をつけたいのが、これ。人は一晩に何度も寝返りをうつため、小型犬・子犬・超小型犬は、下敷きになったり、押しつぶされたりする危険があります。また、高いベッドからの落下で、骨折することも。小さな子ほど注意が必要です
- 衛生面(ノミ・ダニ、感染症)…ノミ・ダニの予防を、通年しっかり行いましょう。口移しでの食べ物のやりとりや、顔をなめさせるのは控えめに。とくに、小さなお子さん、高齢の方、持病のある方がいるご家庭は、少し気をつけて。寝具は、こまめに洗濯を
- アレルギー…犬の抜け毛やフケで、人のアレルギーが悪化することも。気になる方は、無理をしないで
- 飼い主の睡眠…犬の寝返りや動きで、夜中に目が覚めることも。ぐっすり眠れないなら、寝る場所を分けるのも一つです
これらに気をつければ、添い寝は、犬にとっても飼い主にとっても、幸せな時間になります。とくに、小型犬や子犬と寝るときは、下敷きや落下に、じゅうぶん注意してあげてください。
犬と一緒に寝る・別々に寝るの選び方
犬と一緒に寝るか別々に寝るかは、各ご家庭の方針で自由に決めてよいもの。「一緒に寝ると分離不安になるのでは」と心配する声もありますが、一緒に寝ることが、必ず分離不安につながるわけではありません(諸説あります)。気になる場合は犬の分離不安のサインと改善もチェックを。絆を大切にして一緒に寝るのも、お互いの快眠のために分けるのも、どちらも正解です。
もし、別々に寝かせたい場合は、犬が安心できる自分の寝床を用意してあげましょう。飼い主のにおいのついた布を入れる、適温にする、囲まれた安心感のあるクレート(ハウス)を心地よい空間にする、などが有効です。いきなり離すのではなく、少しずつ慣らしていくのがコツ。寝る前に、散歩や遊びでエネルギーを発散させ、トイレをすませておくと、ひとりでも落ち着いて眠りやすくなります。一緒に寝る場合でも、日中に、犬がひとりで過ごす時間を作っておくと、留守番も上手になります。
犬と一緒に寝る理由と注意点まとめ
犬が一緒に寝たがるのは、安心したい、飼い主のにおいで落ち着く、あたたかい、甘え・愛情、狭い場所が落ち着く、といった、信頼と愛情の表れ。「下に見ている」「わがままになる」というのは古い考え方で、いまは否定的にとらえられています。寝る位置でわかる気持ち、という話は、あくまで一説で、快適さで選んでいることも多いもの。楽しむ程度に。添い寝で注意したいのは、小型犬・子犬の下敷きや落下の事故、ノミ・ダニや感染症などの衛生面(免疫の弱い方がいる家庭はとくに配慮を)、アレルギー、飼い主の睡眠の質です。一緒に寝るか別々かは、各家庭の方針で自由に決めてOK。別々にしたいときは、犬の寝床を心地よく整え、少しずつ慣らしましょう。どちらを選んでも、愛犬が安心して眠れることが、いちばん大切です。
犬と一緒に寝ることのよくある質問
Q. 犬と一緒に寝ると、飼い主を下に見るようになりますか?
A. いいえ、それは古い考え方です。かつては「一緒に寝ると主従関係が崩れる」「わがままになる」などと言われましたが、いまの犬の行動学では、否定的にとらえられています。犬が一緒に寝たがるのは、あなたを「下に見ている」からではなく、「大好きで、そばにいると安心できるから」。信頼と愛情の表れです。ですので、上下関係を心配して、無理にやめさせる必要はありません。あたたかい気持ちで受け止めてあげてください。ただし、安全面や衛生面の注意点は、押さえておきましょう。
Q. 犬と一緒に寝るのは、衛生的に問題ないですか?
A. 基本的な対策をすれば、過度に心配はいりません。まず、ノミ・ダニの予防を、通年しっかり行うこと。口移しで食べ物をやりとりしたり、顔をなめさせたりするのは、控えめにしましょう。寝具は、こまめに洗濯を。ただし、小さなお子さん、高齢の方、持病のある方など、免疫の弱い方がいるご家庭では、少し慎重に。顔まわりの接触を控える、寝る場所を分けるなど、家族の状況に合わせて判断してください。「犬が不潔」なのではなく、少しの心がけで、安心して添い寝を楽しめる、ということです。
Q. 小型犬と一緒に寝ても大丈夫ですか?
A. 楽しめますが、「下敷き」と「落下」に、じゅうぶん注意してください。人は一晩に何度も寝返りをうつため、小型犬や子犬、超小型犬は、寝ている間に下敷きになったり、押しつぶされたりする危険があります。また、高いベッドから飛び降りて、骨折することも。対策として、ベッドの高さを低くする、犬が落ちない・出入りしやすいよう工夫する、寝る場所に余裕をもつ、などを。心配な場合は、ベッドのそばに、犬専用の安心できる寝床を用意して、すぐ隣で眠る、という方法もおすすめです。
Q. 一緒に寝るのをやめて、別々に寝かせたいのですが。
A. 別々に寝かせるのも、もちろんよい選択です。コツは、犬が安心できる「自分の寝床」を用意してあげること。飼い主のにおいのついた布を入れる、適温にする、囲まれて落ち着くクレート(ハウス)を心地よい空間にする、などが有効です。いきなり離すと不安がるので、少しずつ距離をとって慣らしていきましょう。寝る前に、散歩や遊びでエネルギーを発散させ、トイレをすませておくと、ひとりでも眠りやすくなります。あせらず、犬のペースに合わせて進めてあげてください。
本記事は、編集部や飼い主自身の経験・見聞きした情報をもとにまとめたものです。執筆者は獣医師ではありません。ペットの健康・病気・体調に関することは症状や個体差によって適切な対応が異なります。気になる症状がある場合や判断に迷うときは、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。