犬は何歳からシニア?老化のサインと暮らしの工夫をイメージできる記事のメイン画像

犬がシニアに入るのは、小型・中型犬で7歳ごろ、大型犬で5〜6歳ごろが目安です。大切なのは、老化のサインに早く気づき、暮らしを合わせてあげること。そして、老化のサインの陰に隠れた病気を、見逃さないこと。この記事では、犬のシニア期の老化のサインと、暮らしの工夫を紹介します。口まわりの白髪や、寝る時間が増えたなどの変化に気づいたら、確認してみてください。

犬は何歳からシニア?体格別の目安

犬は何歳からシニア?体格別の目安

犬がシニアに入る年齢は、体格によって違い、小型・中型犬で7歳ごろ、大型犬で5〜6歳ごろが目安です。くわしくは、次のとおりです。

  • 小型・中型犬…7歳ごろから
  • 大型犬…5〜6歳ごろから(大型犬は成長が早く、寿命も短めなため、シニア入りも早い)

近年は、寿命が延びて、もう少し後ろにずらす見方もありますが、「7歳ごろ」を、老化を気にし始める合図ととらえ、健康管理を切り替えるとよいでしょう。人間の年齢に換算すると、7歳は、およそ44〜54歳ほど。もちろん、犬種や体格、個体差があるので、年齢は「サインに気を配り始める目安」と考えてください。

シニア犬の老化のサイン|4つの面

シニア犬の老化のサイン|4つの面

シニア犬の老化のサインは、見た目・体・感覚・行動の4つの面に、幅広く現れます。次の面から、チェックしてみましょう。各サインの陰には、病気が隠れていることもあります。

  • 見た目…口や顔まわりの白髪、目が白く濁る(老化による核硬化症のことも、白内障のことも)、毛づやの低下、イボ
  • 体…足腰が弱る・段差を嫌がる(関節炎が隠れることも)、寝る時間が増える、筋肉が落ちる(後ろ足から)、太る・痩せる、口臭・歯石(歯周病)
  • 感覚…耳が遠くなる(呼んでも反応が薄い)、目が見えにくい(ものにぶつかる)、においが鈍る(食欲の低下につながることも)
  • 行動…反応が鈍い、頑固になる、夜鳴き・徘徊・昼夜逆転・同じ所をぐるぐる回る(認知症のサイン)、トイレの失敗

これらは、老化のサインであると同時に、病気の初期症状のこともあります。次に見るように、見た目や行動だけでは、体の中までは分かりません。「歳のせい」と決めつけないことが大切です。

その変化は老化?隠れた病気の見分け

その変化は老化?隠れた病気の見分け

その変化は、老化ではなく、治療できる病気のことも少なくありません。次のような病気が、老化のサインの陰に隠れていることがあります。

関節炎(段差を嫌がる・立ち上がりにくい)、白内障(目の濁り)、認知症(夜鳴き・徘徊・昼夜逆転)、腎臓病・心臓病(飲水量や尿量の変化、咳、疲れやすさ)、腫瘍(がん)、ホルモンの病気(甲状腺機能低下症やクッシング症候群などで、太る・痩せる、脱毛、多飲多尿)など。これらは、見た目では判断できず、定期的な健康診断(血液検査など)で、早期に見つけられます。「いつもと違う」変化に気づいたら、老化と決めつけず、動物病院で診てもらいましょう。とくに、シニア期は、健診を年2回にすると、早期発見につながります(それまでは年1回が目安)。

柴田ママ
柴田ママ@shibata_mama
執筆者のひとこと

ご近所さんの老犬が、水をよく飲むようになったのを「歳だから喉が渇くのね」と思っていたら、健診で腎臓の病気が見つかったそうです。早く分かったおかげで、食事の管理などで、うまく付き合えているとのこと。「歳のせいにしないで、診てもらってよかった」と。老化と病気の見分けは、やっぱりプロにお願いするのがいちばんですね。

シニア犬の暮らしの工夫|今日から

シニア犬の暮らしの工夫|今日から

シニア犬の暮らしは、老化に合わせて整えてあげることが大切です。今日からできる、具体的な工夫を紹介します。

  • 床の滑り止め…カーペットやタイルマットで、関節・足腰の負担と、転倒を防ぐ
  • 段差にスロープ・ステップ…ソファや玄関の乗り降りを助ける
  • 寝床を、やわらかく暖かく…体圧を分散するマットを。体温調節が苦手になるので、冬は暖かく(人がやや暑いと感じる室温が目安)
  • 食事の工夫…シニア用フードに、ふやかす・小さくする・回数を分ける。水は飲みやすい高さ・位置に
  • 無理のない運動…散歩を続けて、筋力・関節を維持(急に運動をゼロにしない。長時間の無理はしない)
  • 感覚が衰えた子への接し方…突然触らず、においや声かけで存在を知らせてから触れる。家具の配置を変えない
  • 認知症のケア…日中の日光浴や声かけで、体内時計を整え、昼夜逆転を防ぐ。安全な導線づくりを

あわせて、デンタルケア(歯周病予防)や、日ごろの健康チェック(体重・食欲・飲水量・排泄・歩き方の観察)も大切です。できないことが増えても、責めずに、その子のペースに合わせて、寄り添ってあげてください。

犬のシニアまとめ|老化のサインと工夫

犬は、小型・中型犬で7歳ごろ、大型犬で5〜6歳ごろから、シニア期に入ります(あくまで目安)。老化のサインは、見た目(白髪・目の濁り)、体(足腰の衰え・寝てばかり・口臭)、感覚(耳・目・鼻の衰え)、行動(反応の鈍化・夜鳴き・トイレの失敗)と、幅広く現れます。ただし、これらは病気の初期症状のこともあり、関節炎、白内障、認知症、腎臓病・心臓病、腫瘍、ホルモンの病気などが隠れていることも。見た目では分からないので、「歳のせい」と決めつけず、気になる変化は受診を。シニア期は、健診を年2回にすると、早期発見に役立ちます。暮らしの工夫は、床の滑り止め、段差のスロープ、暖かい寝床、食べやすい食事、無理のない運動、衰えた感覚への配慮など。その子のペースに合わせて、獣医師と相談しながら、寄り添っていきましょう。

「シニア犬・老化」についてのよくある質問

Q. 犬は何歳から、シニア(老犬)ですか?

A. 体格によって違いますが、目安として、小型・中型犬は7歳ごろから、大型犬は5〜6歳ごろから、シニア期に入るとされます。大型犬のほうが早いのは、成長が早く、寿命も短めなためです。近年は、寿命が延びて、もう少し後ろにずらす見方もありますが、「7歳ごろ」を、老化を気にし始める合図として、健康管理を切り替えるとよいでしょう。人間の年齢では、7歳はおよそ44〜54歳ほどにあたります。ただし、犬種や体格、個体差があるので、年齢は「サインに気を配り始める目安」と考えてください。実際の老化の進み方は、その子によって違います。日ごろの様子を、よく見てあげましょう。

Q. 目が白くなってきました。老化ですか、白内障ですか?

A. どちらの可能性もあり、自己判断は難しいので、動物病院で診てもらうのが確実です。年齢とともに、目のレンズの中心が硬くなって、青白く見える「核硬化症」は、老化現象で、視力への影響は少なく、治療もいりません。一方、「白内障」は、レンズが白く濁る病気で、進行すると視力が落ち、失明することもあります。見た目が似ているため、家庭では見分けが難しいのです。とくに、急に白くなった、ものにぶつかる、というときは、白内障や、糖尿病などが背景にあることも。目の濁りに気づいたら、老化と決めつけず、一度、動物病院(できれば眼科)で、診てもらいましょう。

Q. シニア犬の健康診断は、どのくらいの頻度がいいですか?

A. シニア期は、年2回の健康診断がおすすめです。それまで(若い頃〜プレシニア)は年1回が目安ですが、シニアになると、病気のリスクが高まり、進行も早くなるため、頻度を上げると安心です。犬の1年は、人の数年分にあたるので、年2回でも、人でいえば数年に1回のペース。健診では、血液検査などで、腎臓病や心臓病、ホルモンの病気、腫瘍などを、症状が出る前に、早期に見つけられます。老化のサインの陰に、治療できる病気が隠れていることも多いので、定期健診は、とても大切です。あわせて、日ごろから、体重・食欲・飲水量・排泄・歩き方を観察し、いつもと違う変化があれば、受診しましょう。

Q. 老犬が、夜鳴きをするようになりました。どうすれば?

A. シニア犬の夜鳴きは、認知症(認知機能不全)のサインのことがあります。ほかにも、目や耳が衰えて不安になっている、どこかに痛みがある、といった原因も考えられます。まずは、動物病院を受診して、痛みや病気がないかを調べ、認知症の評価もしてもらいましょう。しつけで抑え込もうとしても解決せず、犬もつらい状態です。家庭でのケアとしては、日中に日光浴や声かけ、適度な刺激を与えて、体内時計を整え、昼夜逆転を防ぐことが有効です。夜、安心して眠れる環境づくりも大切。認知症のケアには、獣医師と相談しながら、その子に合った方法(生活リズムの調整、薬やサプリなど)を、見つけていきましょう。介護は抱え込まず、専門家も頼ってください。

本記事は、編集部や飼い主自身の経験・見聞きした情報をもとにまとめたものです。執筆者は獣医師ではありません。ペットの健康・病気・体調に関することは症状や個体差によって適切な対応が異なります。気になる症状がある場合や判断に迷うときは、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。

この記事を書いた人

柴犬のシロと暮らして10年。ペットホテル選びで何度も失敗した経験から、このメディアを立ち上げました。愛犬が安心して過ごせる預け先を、飼い主さんと一緒に探していきます。