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犬が目を細めるのは、その多くがリラックスや愛情の表れですが、なかには痛みのサインのこともあります。「気持ちいいのかな」と可愛く見える一方で、じつは「痛くて目を細めている」ケースも。この2つを見分けることが、とても大切です。犬が目を細める理由と、リラックスの細目・痛みの細目の見分け方がわかります。
犬が目を細めるのはなぜか|主な理由
犬が目を細める理由は、大きく分けて、リラックス・愛情、まぶしさ、痛み・目の病気の3つ。
- リラックス・愛情…穏やかに、ゆっくり目を細めるのは、安心・満足のサイン。ゆっくりまばたきするのは、「敵意はないよ」「落ち着いて」という気持ち(カーミングシグナル)でもあります
- まぶしさ…明るい屋外などで、一時的にまぶしくて細める。生理的なもので、心配いりません
- 痛み・目の病気…目に痛みや違和感があって、細めている(=ぎゅっと閉じる)。これは注意が必要です(後述)
問題は、「気持ちよくて細めている」のか、「痛くて細めている」のか。見た目が似ているので、混同しやすいのです。「かわいい顔」と思っていたら、じつは痛みのサインだった、ということも。次で、その見分け方を見ていきましょう。
リラックスと痛みの細目の見分け方
リラックスの細目と痛みの細目を見分けるカギは、「片目か両目か」「涙や充血があるか」。次の表のポイントで見分けましょう。
| リラックスの細目 | 痛みの細目(受診を) | |
|---|---|---|
| 目の様子 | 両目を、穏やかにゆっくり | 片目が多い・ぎゅっと強く閉じる |
| ともなう症状 | とくになし | 涙・目やに・充血がある |
| しぐさ | おだやかにくつろいでいる | 目をこする・前足でひっかく・まぶしがる |
| 全身 | 元気・食欲あり | 元気や食欲が落ちていることも |
ポイントは、「片目か両目か」「涙や目やに・充血があるか」「目をこすったり、まぶしがったりしていないか」。両目を穏やかに細めて、くつろいでいるなら、リラックスの細目。反対に、片目をぎゅっと閉じる、涙や目やにが出る、目を気にしてこする、といったときは、痛みのサインのことがあり、受診が必要です。
犬が目を細めるとき注意したい目の病気
犬が痛みで目を細める背景には、角膜炎・結膜炎・緑内障などの目の病気が隠れていることも。
- 角膜炎・角膜潰瘍…目の表面の傷や炎症。痛くて目を開けられない・しょぼしょぼする、のいちばん多い原因。進行が速く、放っておくと危険です
- 結膜炎…充血や目やに。両目のことも
- 逆さまつげ・異物…まつげや、ゴミ・草の種などが、目を刺激して
- ドライアイ(乾性角結膜炎)…涙が減って、ネバついた目やにが出る
- 緑内障…目の痛み・充血をともない、失明のおそれがある緊急の病気。数時間〜数日で視力を失うこともあり、すぐに受診が必要です
- ぶどう膜炎…目の中の炎症で、まぶしがる・充血する
とくに、パグ・シーズー・ペキニーズ・フレンチブルドッグなどの短頭種は、目が大きく突出しやすく、目のトラブルが多い傾向があります。日ごろから、目の様子を気にかけてあげましょう。

うちの子が、片目だけしょぼしょぼさせて、しきりに前足でこすっていたことがありました。「かゆいのかな」と思ったのですが、片目だけ・こする、が気になって受診したら、目に小さな傷(角膜の傷)が。早めに気づけて、大事に至らずすみました。「気持ちよさそう」と「痛そう」は、意外と見分けにくい。迷ったら診てもらうのがいちばんですね。
犬が目を細めるときの受診の目安とNG
犬が目を細めるときに受診したいのは、片目だけ・急に・涙や充血をともなうといったサイン。次のような様子があるときは、目のトラブルのことがあるので、動物病院を受診してください。
- 片目だけ、目を細める・開けにくそう
- 急に目を細めるようになった
- 涙や目やにが増えた、充血している、目が白っぽい
- 目をこする、前足でひっかく、床にこすりつける
- まぶしがる、暗い所を好む、目を痛がる
とくに、緑内障は、失明につながる緊急事態。目が赤く、痛がり、目が大きくなった・白く濁った、というときは、様子を見ずに、すぐ受診してください。そして、やってはいけないのが、自己判断で市販の目薬をさすこと。緑内障や角膜の傷を、悪化させてしまうことがあります。また、目をこすり取ろうとしたり、「そのうち治るかな」と様子を見すぎたりするのも禁物。目のトラブルは進行が速いので、早めの受診が肝心です。
犬が目を細める理由と見分けまとめ
犬が目を細めるとき、いちばん大切なのは、「リラックスの細目」と「痛みの細目」の見分け。両目を穏やかにゆっくり細めて、くつろいでいるなら、安心・愛情のサインで、心配いりません。ゆっくりまばたきも、「落ち着いてね」という気持ちの表れです。一方、片目をぎゅっと閉じる、涙や目やに・充血がある、目をこする・まぶしがる、といったときは、痛みのサインのことがあり、受診が必要です。角膜の傷(角膜炎・角膜潰瘍)、結膜炎、異物、ドライアイ、そして失明のおそれがある緑内障などが疑われます。とくに緑内障は緊急。短頭種は目のトラブルが多いので要注意です。自己判断で市販の目薬をさすのはNG。片目・急・涙や充血・こする、といったサインがあれば、早めに動物病院を受診してください。
犬が目を細めることのよくある質問
Q. 犬が目を細めるのは、リラックスしているサインですか?
A. 多くの場合は、そうです。両目を、穏やかにゆっくり細めて、くつろいでいるなら、安心・満足・愛情の表れです。ゆっくりまばたきをするのも、「敵意はないよ」「落ち着いてね」という、犬からの優しいサイン(カーミングシグナル)。とても微笑ましい行動です。ただし、注意したいのは「痛くて細めている」場合。片目だけ、ぎゅっと強く閉じる、涙や目やに・充血がある、目をこする・まぶしがる、というときは、目の痛みのサインのことがあります。この場合は、受診してください。
Q. リラックスの細目と、痛みの細目は、どう見分けますか?
A. いくつかのポイントで見分けます。リラックスの細目は、両目を、穏やかにゆっくり細め、涙や充血などはなく、元気にくつろいでいます。一方、痛みの細目は、片目のことが多く、ぎゅっと強く閉じ、涙・目やに・充血をともない、目をこすったり、まぶしがったり、暗い所を好んだりします。元気や食欲が落ちることも。つまり、「片目か両目か」「涙や充血があるか」「目を気にしているか」が、見分けのカギ。痛みのサインがあれば、目の病気のことがあるので、受診してください。
Q. 犬が急に、片目を開けにくそうにしています。緊急ですか?
A. 「片目だけ・急に」は、注意したいサインです。目の表面の傷(角膜の傷)や、異物、そして失明のおそれがある緑内障など、目のトラブルのことがあります。とくに、目が赤く充血し、痛がり、目が大きくなった・白く濁ってきた、というときは、緑内障の可能性があり、緊急です。緑内障は、数時間〜数日で視力を失うこともあるので、様子を見ずに、すぐに動物病院を受診してください。市販の目薬を自己判断でさすのは、悪化させることがあるので、絶対にやめましょう。
Q. 目を細めているとき、家庭でしてはいけないことはありますか?
A. あります。まず、自己判断で、市販の目薬(人間用も犬用も)をさすのは避けてください。原因に合わないと、緑内障や角膜の傷を悪化させることがあります。また、目やにや目の汚れを、無理にこすり取ろうとするのもNG。目の表面を傷つけてしまいます。そして、「そのうち治るかな」と様子を見すぎるのも危険です。目のトラブルは進行が速く、とくに緑内障や角膜潰瘍は、時間との勝負。片目・急・涙や充血・こするなどのサインがあれば、早めにかかりつけの動物病院で診てもらいましょう。
本記事は、編集部や飼い主自身の経験・見聞きした情報をもとにまとめたものです。執筆者は獣医師ではありません。ペットの健康・病気・体調に関することは症状や個体差によって適切な対応が異なります。気になる症状がある場合や判断に迷うときは、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。