犬が急に走り回るのはなぜ?ズーミーと安全な見守り方をイメージできる記事のメイン画像

犬が急に走り回るのは、多くが「ズーミー」と呼ばれる正常な行動で、うれしさやあり余ったエネルギーの発散です。ただし、フローリングで滑ってケガをする危険や、まれに注意したいケースもあります。突然スイッチが入ったように、部屋を全力で走り回る姿に、驚いたことはありませんか。犬が急に走り回る理由と、安全に見守るポイントを解説します。

犬が急に走り回る「ズーミー」とは

犬が急に走り回る「ズーミー」とは

犬が突然、猛ダッシュで走り回る行動は、「ズーミー」(専門的にはFRAPといいます)と呼ばれます。日本では「(犬の)運動会」と表現されることも。これは、ありあまるエネルギーや、高ぶった気持ちを、一気に発散する行動で、多くは正常なもの。「楽しい!」「うれしい!」という、幸せな気持ちのあらわれのことも多いのです。

ズーミーの特徴は、多くが短時間(1〜5分ほど)で、自然におさまること。そして、エネルギーの有り余っている、子犬や若い犬に多く見られ、シニアになると減っていきます。ですから、ときどき短く走り回って、すっきりした顔で落ち着くなら、基本的には心配いりません。無理に止めず、あたたかく見守ってあげましょう。

走り回りやすいタイミングと、その理由

走り回りやすいタイミングと、その理由

走り回りやすいタイミングには、うんちやお風呂のあと、寝起き、帰宅時などの定番があります。理由とあわせて見てみましょう。

  • うんちのあと…出し切った「すっきり感」や、身軽になった解放感から
  • お風呂・シャンプーのあと…じっと洗われる「がまんの時間」から解放されて、気持ちを発散。濡れて不快な感触を、走って振り払う意味もあるようです
  • 寝起き…眠っていた体が、一気に活動モードに切り替わって
  • 帰宅時・サークルから出したとき…待っていたうれしさや、狭い場所からの解放感で
  • 遊びの興奮時…楽しくてテンションが上がり、エネルギーがあふれて

どれも、「うれしい」「解放された」「エネルギーがあり余っている」という、ポジティブな気持ちが背景にあります。「またこの時間だ」と思えば、微笑ましく見守れますね。ただ、走り回る「環境」には、少し気をつけたいことがあります。

走り回るときのケガ対策|滑る床に注意

走り回るときのケガ対策|滑る床に注意

走り回るときに注意したいのは、ズーミーそのものより、フローリングなどの滑る床でのケガです。全力で走って急に曲がったり、止まったりすると、足を滑らせて、膝や関節(膝蓋骨脱臼や靭帯など)を痛めることがあります。とくに、小型犬や胴の長い犬種は要注意です。また、勢いあまって、家具の角にぶつかる危険も。

安全対策として、よく走る場所には、滑り止めのマットやカーペットを敷く、ぶつかると危ないものは片付けておく、といった工夫を。そして、走っている最中は、無理に捕まえて止めたり、叱ったりしないこと。追いかけたり大声を出したりすると、犬は「もっと遊んでくれる!」と、かえって興奮してしまいます。危なくない環境を整えたら、落ち着くまで、静かに見守るのがいちばんです。

柴田ママ
柴田ママ@shibata_mama
執筆者のひとこと

知人の家に遊びに行ったとき、シャンプー後のトイプードルが、ものすごい勢いで部屋を走り回っていて、大笑いしました。でも、フローリングで少し滑っていて、ヒヤッとする場面も。それをきっかけに、その子の家は、リビングにマットを敷いたそうです。可愛い運動会も、滑らない床があってこそ。まずは滑り止めマット一枚から、始めてみるのもよさそうです。

注意したい走り回り|頻繁・旋回・お尻の違和感

注意したい走り回り|頻繁・旋回・お尻の違和感

注意したい走り回りは、頻繁すぎる場合、シニア犬の旋回、お尻を気にする場合の3つです。ほとんどのズーミーは問題ありませんが、次のようなときは、背景に別の理由があることもあります。

  • 頻繁すぎる・長く続く…運動や刺激が足りず、ストレスや、有り余ったエネルギーの発散になっていることも。散歩や遊びを増やして、発散させてあげましょう
  • シニア犬が急に・同じ場所をぐるぐる回る…単なるズーミーではなく、認知症(認知機能の低下)や、神経の問題(てんかんなど)のサインのことがあります
  • お尻を気にしながら走り回る…肛門腺がたまっているなど、お尻の違和感が原因のことも

とくに、シニア犬が急に落ち着きなく動き回る、目的なく旋回する、という場合は要注意。「若いころの運動会」とは様子が違うので、一度かかりつけに相談してください。若い犬の、短くて楽しそうなズーミーとは分けて考えてあげましょう。

まとめ|ズーミーは正常でも環境のケガに注意

犬が急に走り回る「ズーミー」は、うれしさやエネルギーを発散する行動で、多くは短時間(1〜5分ほど)でおさまる、正常なものです。とくに、子犬や若い犬によく見られます。うんちのあと、お風呂・シャンプーのあと、寝起き、帰宅時などに起こりやすく、いずれも「うれしい」「解放された」という前向きな気持ちが背景です。無理に止めず見守ってOKですが、注意したいのが、走る環境でのケガ。フローリングで滑って関節を痛めたり、家具にぶつかったりしないよう、滑り止めマットを敷き、危ないものを片付けましょう。追いかけたり叱ったりは、興奮を煽るので避けて。ただし、頻繁すぎる、シニアで急に・同じ所を旋回する、お尻を気にして走る、といったときは、ストレスや認知症、肛門腺などのサインのことも。気になるときは、かかりつけに相談してください。

「犬 急に走り回る」についてのFAQ

Q. 犬が突然、部屋を全力で走り回ります。大丈夫でしょうか?

A. 多くの場合、大丈夫です。これは「ズーミー」と呼ばれる、うれしさやエネルギーを一気に発散する、正常な行動です。「楽しい!」という幸せな気持ちのあらわれのことも多く、多くは1〜5分ほどで自然におさまります。とくに、子犬や若い犬に多く見られます。ですので、短く走り回って、すっきりした顔で落ち着くなら、心配いりません。無理に止めず、見守ってあげましょう。ただし、滑ってケガをしないよう、走る場所の環境(滑り止め・危ないものの片付け)は整えてあげてください。

Q. シャンプーやうんちのあとに、よく走り回ります。なぜ?

A. どちらも、ズーミーが起こりやすい定番のタイミングです。うんちのあとは、出し切った「すっきり感」や、身軽になった解放感から。お風呂・シャンプーのあとは、じっと洗われる「がまんの時間」から解放されたうれしさや、濡れて不快な感触を振り払いたい気持ちから、と考えられています。どちらも、「解放された!」というポジティブな気持ちの発散です。微笑ましい行動なので、心配いりません。滑らない場所で、思いきり発散させてあげてください。

Q. 走り回るのを、やめさせたほうがいいですか?

A. 基本的には、無理にやめさせる必要はありません。ズーミーは、エネルギーや気持ちを発散する自然な行動で、多くは短時間でおさまります。むしろ、走っている最中に、追いかけて捕まえようとしたり、大声で叱ったりすると、犬は「もっと遊んでくれる!」と、かえって興奮してしまいます。大切なのは、やめさせることより、「安全に走れる環境」を整えること。滑り止めのマットを敷き、ぶつかると危ないものを片付けて、落ち着くまで静かに見守りましょう。頻繁すぎる場合は、日ごろの運動や遊びを増やすと、落ち着くことがあります。

Q. 年をとった犬が、急に走り回る・ぐるぐる回るようになりました。

A. それは、若い犬の楽しいズーミーとは、分けて考えたほうがよいかもしれません。シニア犬が、急に落ち着きなく動き回る、目的なく同じ場所をぐるぐる旋回する、という場合は、認知症(認知機能の低下)や、神経の問題(てんかんなど)のサインのことがあります。また、お尻を気にしながら走るなら、肛門腺の違和感が原因のことも。「若いころの運動会」とは様子が違う、と感じたら、一度かかりつけの動物病院に相談してください。年齢による変化を、見てあげましょう。

本記事は、編集部や飼い主自身の経験・見聞きした情報をもとにまとめたものです。執筆者は獣医師ではありません。ペットの健康・病気・体調に関することは症状や個体差によって適切な対応が異なります。気になる症状がある場合や判断に迷うときは、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。

この記事を書いた人

柴犬のシロと暮らして10年。ペットホテル選びで何度も失敗した経験から、このメディアを立ち上げました。愛犬が安心して過ごせる預け先を、飼い主さんと一緒に探していきます。