犬が太ってきたのはなぜ?肥満のリスクとダイエットをイメージできる記事のメイン画像

犬が太ってきた背景には、食べすぎや運動不足による肥満のほか、まれにホルモンなどの病気が隠れていることもあります。犬の肥満は、見た目の問題だけでなく、関節や心臓、糖尿病など、さまざまな病気のもとで、寿命を縮めることもわかっています。ここでは、犬が太ってきた原因と、体型のチェック、正しいダイエット、受診の目安を解説します。

犬が太ってきた原因|肥満と病気の切り分け

犬が太ってきた原因|肥満と病気の切り分け

犬が太ってきた原因の多くは食事や運動にありますが、まれに、病気が隠れていることがあります。次のようなサインがあるときは、単なる肥満ではないかもしれません。

  • お腹「だけ」が、ぽっこり膨らむ…全体は太っていないのにお腹だけ張るのは、腹水(お腹に水がたまる)や、臓器の腫れ、腫瘍などの可能性。要受診です
  • 左右対称に毛が薄くなる+体重増加…甲状腺機能低下症や、クッシング症候群など、ホルモンの病気のサインのことも
  • 食欲は落ちているのに、太る/急に太った…ホルモンの病気などを疑います
  • 多飲多尿、元気の低下、毛づやの悪化をともなう

これらをともなうときは、食事の見直しの前に、動物病院で相談を。とくに「お腹だけ膨らむ」は、肥満とは別のサインのことがあるので、注意してください。以下は、こうした病気がない「一般的な肥満」の場合の話です。

犬が太る原因と肥満が招く健康リスク

犬が太る原因と肥満が招く健康リスク

肥満の一般的な原因は、次のとおりです。カロリーのとりすぎ(おやつの与えすぎ、人の食べ物のおすそ分け)、運動不足、避妊・去勢後の代謝の低下、加齢による活動量の減少、そして太りやすい犬種(ラブラドール、ダックス、ビーグル、パグ、キャバリアなど)です。

肥満を放っておくと、体に大きな負担がかかります。関節炎・膝のトラブル(膝蓋骨脱臼)・椎間板ヘルニア(重い体を支える負担)、心臓や呼吸器の病気、糖尿病、膵炎、熱中症のリスク上昇、麻酔のリスク上昇、そして寿命の短縮。適正体重の犬は、太った犬より長生きする、という研究もあります。「万病のもと」なので、早めのケアが大切です。

肥満度の見方|BCSで体型をチェック

肥満度の見方|BCSで体型をチェック

肥満かどうかは、体重の数字だけでなく、「体型(BCS=ボディ・コンディション・スコア)」で見るのが確実です。手で触って、次をチェックしましょう。

  • 肋骨…薄い脂肪ごしに、軽く触れられるのが理想。触れないほど脂肪がついていたら、太りすぎ
  • 腰のくびれ…真上から見て、腰にくびれがあるのが理想。くびれがなく寸胴なら、太り気味
  • お腹の吊り上がり…横から見て、お腹が引き締まっているのが理想。垂れ下がっていたら、太り気味

目安として、理想体重より15%以上重いと、肥満とされます。体重は、月に1回など定期的に測る習慣を(小型犬は、抱っこして体重計に乗り、自分の体重を引く)。数字と体型の両方で、こまめにチェックしてあげてください。

犬のダイエットの正しいやり方と注意点

犬のダイエットの正しいやり方と注意点

ダイエットの基本は、「食事の見直し」です。運動も大切ですが、まずは食事から。ポイントを押さえましょう。

  • おやつは、1日の総カロリーの10%まで…おやつのあげすぎは、肥満の大きな原因。ジャーキー1本でも、意外とカロリーがあります。減らすか、野菜や低カロリーのものに
  • フードの量を見直す…「適正体重」に合わせた量に。減量用(療法食)のフードも選択肢です
  • かさ増しで満腹感を…ゆでた野菜や、少量のささみで、量を保ちつつカロリーを抑える工夫も
  • 運動は少しずつ…散歩を長めに、坂道を取り入れるなど。関節や心臓に持病がある子は、水泳など負担の少ない運動を、獣医師と相談して

そして、絶対に避けたいのが、自己流の極端な食事制限や、急な絶食。急に食べない状態や極端な制限は、筋肉が落ちたり、体調をくずしたりと、かえって逆効果です。減量のペースは、月に体重の1〜3%ほどが目安。ゆっくり、着実に。週1回など、定期的に体重を測って、獣医師と相談しながら進めるのが安心です。なお、シニアや、関節・心臓の持病で運動が難しい子は、無理に運動させず、「食事の管理」を中心に、安全に減らしていきましょう。

柴田ママ
柴田ママ@shibata_mama
執筆者のひとこと

うちの子も、おやつを可愛さでついあげすぎて、ぽっちゃりに。獣医さんに「おやつは1日のカロリーの1割までね」と言われ、量を計ってみたら、思った以上にあげていて反省しました。おやつを減らし、散歩を少し長くしたら、無理なくスリムに。急がず、ゆっくり減らすのがコツだと実感しています。

犬の肥満・ダイエット対策のまとめ

犬が太ってきた時にいちばん大切なのは、体重増加が「一般的な肥満」なのか「病気」なのかを、まず切り分けることです。お腹だけ膨らむ(腹水・臓器の病気)、左右対称の脱毛+体重増(ホルモンの病気)、食欲がないのに太る、多飲多尿をともなう、というときは、受診してください。一般的な肥満の原因は、カロリーのとりすぎ、運動不足、避妊去勢後の代謝低下、加齢、犬種など。放っておくと、関節・心臓・糖尿病・熱中症のリスクや、寿命の短縮につながります。肥満度は、体重とBCS(肋骨・腰のくびれ・お腹の引き締まり)でチェック。ダイエットは、おやつを1日のカロリーの10%まで、フード量の見直し、無理のない運動が基本。急な絶食や極端な制限はNGで、月に体重の1〜3%のペースで、獣医師と相談しながら、ゆっくり進めましょう。

「犬 太ってきた」についてのFAQ

Q. 犬が太ってきました。まず何をチェックすればいいですか?

A. まず、「一般的な肥満」か「病気」かを見分けましょう。全体的にぽっちゃりしているなら、食事や運動が原因の肥満のことが多いです。一方、お腹だけがぽっこり膨らむ(腹水や臓器の病気の可能性)、左右対称に毛が薄くなる(ホルモンの病気の可能性)、食欲がないのに太る、多飲多尿をともなう、というときは、病気が隠れていることも。この場合は、受診してください。一般的な肥満なら、体型をBCS(肋骨・腰のくびれ・お腹の引き締まり)でチェックし、食事の見直しから始めましょう。

Q. 犬のダイエットは、どうやって進めればいいですか?

A. 基本は「食事の見直し」です。まず、おやつを1日の総カロリーの10%までに抑えること(あげすぎが肥満の大きな原因です)。次に、適正体重に合わせてフードの量を見直す、または減量用フードへ。ゆでた野菜などで、かさ増しして満腹感を保つのも手です。運動は、散歩を長めにするなど、少しずつ。減量のペースは、月に体重の1〜3%ほどが目安で、急な絶食や極端な制限は、体をこわすのでNG。週1回など体重を測りながら、獣医師と相談して進めると安心です。

Q. おやつを「カロリーの10%まで」とは、どのくらいですか?

A. 1日に必要なカロリーの、1割まで、という意味です。たとえば、1日のフードが200kcalの子なら、おやつは20kcalまでが目安。ジャーキーやガムは、1本でも意外とカロリーがあり、気づかないうちにオーバーしがちです。まずは、いつもあげているおやつのカロリーを確認してみてください。多い場合は、量を減らす、半分に折ってあげる、ゆでた野菜(少量のさつまいも・にんじんなど)に置きかえる、といった工夫を。おやつを減らした分、フードでしっかり栄養をとらせてあげましょう。

Q. シニアで、あまり運動できません。どう痩せさせれば?

A. 運動が難しい場合は、「食事の管理」を中心に、安全に減らしていきます。シニアや、関節・心臓・呼吸器に持病がある子に、無理な運動をさせるのは禁物。まず、おやつを1日のカロリーの10%までに抑え、適正体重に合わせてフード量を見直します(シニア向けや減量用フードも選択肢)。ゆでた野菜でかさ増しし、満腹感を保つのも有効です。減量ペースは、月に体重の1〜3%と、ゆっくり。急な制限はかえって危険なので避けてください。持病がある場合は、必ず獣医師と相談のうえ、その子に合った減量計画を立てましょう。

本記事は、編集部や飼い主自身の経験・見聞きした情報をもとにまとめたものです。執筆者は獣医師ではありません。ペットの健康・病気・体調に関することは症状や個体差によって適切な対応が異なります。気になる症状がある場合や判断に迷うときは、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。

この記事を書いた人

柴犬のシロと暮らして10年。ペットホテル選びで何度も失敗した経験から、このメディアを立ち上げました。愛犬が安心して過ごせる預け先を、飼い主さんと一緒に探していきます。