犬が前足でちょんちょんしてくるのは、多くが「かまって」「ごはんちょうだい」といった要求や、甘えのサインです。犬が前足でちょんちょんしてくる理由と、上手な向き合い方、そして注意したいケースまで解説します。
犬が前足でちょんちょんしてくる理由
前足で人をつつく・乗せてくるしぐさには、こんな気持ちが込められています。
- かまって・遊んで…「こっちを見て」「遊ぼうよ」という誘い
- ごはん・おやつがほしい…食べ物の催促。時間が近いと出やすい
- 散歩に行きたい…「そろそろ出かけたい」の合図
- 撫でてほしい・甘えたい…スキンシップを求める愛情表現
- 不安・催促…かまってほしい気持ちが強いときや、少し不安なとき
共通するのは、「飼い主に何かを伝えたい」という要求・甘えだということ。前足でちょんちょんは、犬なりの、いじらしいコミュニケーションなのです。ちなみに、「お手」を覚えた犬は、その動作を応用して、要求のときに前足を出すことも多いようです。
要求にこたえすぎると、エスカレートする?
要求のたびに毎回こたえると、その行動がどんどん強くなり、エスカレートするおそれがあります。可愛いので、ついつい毎回こたえたくなりますが、ここに注意したいポイントがあります。
犬は、とても賢い動物。「前足でちょんちょんすれば、おやつがもらえる・遊んでもらえる」と学ぶと、その成功体験から、要求がだんだん強く、しつこくなっていきます。かといって、無視して叱るのも、犬を不安にさせてしまいます。おすすめは、「要求されたから」ではなく、犬が落ち着いているときに、こちらから声をかけたり撫でたりすること。「おとなしくしていると、いいことがある」と伝わり、過度な要求が自然と減っていきます。すべてにこたえるのをやめ、メリハリをつけるのがコツです。

うちの子も、ごはんの前になると前足でトントン催促してきて、可愛くてつい応じていたら、要求がどんどん強くなってしまいました。今は、催促には少し待ってもらって、落ち着いてからごはんに。代わりに、何もないときにたっぷり甘えさせるようにしたら、しつこい催促が、ぐっと減りました。今では、お互いに心地よい距離感で過ごせています。
甘えではなく、不調のサインのことも
前足のちょんちょんは、ほとんどが要求や甘えですが、ときには体の不調のサインが隠れていることもあります。次のような場合は、少し注意して見てあげてください。
- 特定の前足を、しきりに気にする・舐める・かばう
- 足を地面につけたがらない、歩き方がおかしい、びっこを引く
- その足を触ると、嫌がる・痛がる
- 前足を出すのが、急に増えた・様子がいつもと違う
要求で前足を出すときは、明るく、催促するように、単発で出すのが特徴。一方、痛みやかゆみが原因のときは、しきりに足を気にしたり、舐め続けたりする様子をともないます。この違いを手がかりに、「いつもの甘えん坊なちょんちょん」と「体のサイン」を見分けましょう。足そのものを気にしている様子があれば、ケガや皮膚トラブル、関節の痛みなどのことも。気になるときは、動物病院に相談すると安心です。
犬の前足ちょんちょんへの対処のまとめ
犬が前足でちょんちょんしてくる理由は、かまって・遊んで、ごはんやおやつの催促、散歩に行きたい、撫でてほしい・甘えたい、不安・催促など、その多くが「飼い主に何かを伝えたい」という要求や甘えです。「お手」を覚えた犬が、その動作を応用して出すこともあります。ただし、要求のたびに毎回こたえると、行動がエスカレートしがち。無視や叱責ではなく、犬が落ち着いているときに、こちらから関わってあげると、過度な要求が自然と減ります。すべてにこたえず、メリハリをつけるのがコツです。また、まれに、特定の足を気にする・舐める・かばう、触ると痛がる、という場合は、ケガや関節の痛みなど、体の不調のサインのことも。甘えのちょんちょんと見分けて、足を気にする様子があれば、動物病院に相談してください。
「犬 前足 ちょんちょん」についてのFAQ
Q. 犬が前足で腕をちょんちょんしてきます。どんな気持ちですか?
A. 多くは「かまって」「遊んで」「ごはんちょうだい」「撫でて」といった、要求や甘えの気持ちです。飼い主に何かを伝えたくて、前足を使ってアピールしている、いじらしいコミュニケーション。時間帯(食事や散歩の前)や状況から、何を求めているかが読み取れることも多いです。基本的には、愛情のこもった可愛いしぐさなので、心配いりません。ただし、応じすぎると要求が強くなるので、向き合い方には少しコツがあります。
Q. 前足での催促がしつこくなってきました。どうすれば?
A. 要求のたびに毎回こたえていると、「ちょんちょんすれば通じる」と学び、行動がエスカレートしがちです。かといって、叱ったり無視しすぎたりは、不安のもと。おすすめは、犬が落ち着いているときに、こちらから声をかけたり撫でたりして、「おとなしくしていると、いいことがある」と教えること。催促には毎回すぐ応じず、少し待ってもらう場面もつくる、とメリハリを。何もないときにたっぷり甘えさせてあげると、しつこい催促が減っていきます。
Q. 「お手」と、要求の前足出しは、関係ありますか?
A. 関係していることがあります。「お手」を覚えた犬は、「前足を出すと、いいこと(ほめられる・おやつ)があった」と学んでいます。その経験から、何かを要求したいときに、前足を出すという動作を応用することがあるのです。つまり、お手が上手な子ほど、要求のときにも前足を使いやすい、という面があります。これはとても賢い行動なので、叱る必要はありません。要求への向き合い方(落ち着いているときに構う)を意識すれば大丈夫です。
Q. 甘えの前足出しと、体の不調を見分けるには?
A. 「足そのものを気にしているか」が見分けのポイントです。甘えや要求のちょんちょんは、明るい表情で、催促するように、ポンと単発で前足を出します。一方、痛みやかゆみが原因のときは、特定の足をしきりに舐める・気にする、地面につけたがらない、触ると嫌がる、びっこを引く、といった様子をともないます。足を気にするそぶりがあれば、ケガや皮膚トラブル、関節の痛みなどのことも。いつもと違うと感じたら、動物病院に相談してください。
本記事は、編集部や飼い主自身の経験・見聞きした情報をもとにまとめたものです。執筆者は獣医師ではありません。ペットの健康・病気・体調に関することは症状や個体差によって適切な対応が異なります。気になる症状がある場合や判断に迷うときは、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。